本文へ移動
記事を読み込み中…
用語辞典

SSOT(Single Source of Truth)とは

定義

SSOT(Single Source of Truth、信頼できる唯一の情報源)とは、ある情報を組織内で唯一の正しい場所に集約し、すべての判断や処理がその一か所のデータを参照するように設計する原則です。Single Point of Truth(SPOT)とも呼ばれます。各データ項目を編集・更新できる場所を一つに限定する点が核心です。

詳細解説

SSOTは情報システムやデータ管理の分野で生まれた考え方です。同じ情報が複数の場所に重複して存在すると、どれが正しいか分からなくなり、更新漏れや矛盾が起こります。SSOTは情報モデルを正規化し、データを標準的で重複のない形(canonical form)に整えることでこの問題を防ぎます。

重要なのは、複製を持つのではなく「正となる一か所への参照」を持つという発想です。各データの更新はマスターに対してのみ行い、他のシステムは同期や参照によってその値を利用します。これにより、古いコピーが出回るリスクを抑え、データの整合性を保てます。

業界での使われ方

ITの分野では、電子カルテによる患者情報の一元管理、ERPやCRMをまたぐマスターデータ管理(MDM)などがSSOTの代表例です。近年は飲食業でも重要性が高まっています。

飲食店ではPOS、予約システム、在庫管理、デリバリーアプリなど複数のツールを使うため、メニュー名や価格、在庫数が各所でバラバラになりがちです。SSOTを採用すると、メニューや在庫の情報を一か所で管理し、各システムがそこを参照します。結果として、価格の不一致や品切れ表示のずれを防ぎ、ABC分析やフードロス対策の精度も高まります。

よくある誤解

「データを一か所のサーバーに置けばSSOTだ」という理解は不正確です。SSOTの本質は保管場所ではなく、「どの項目をどこで編集するかを一意に定める」という運用ルールにあります。

また「SSOTにすれば手入力が一切なくなる」というのも誤解です。SSOTは情報の権威ある出どころを決める仕組みであり、入力作業そのものを不要にするものではありません。むしろ、入力箇所を一本化して二重入力をなくす点に価値があります。

関連用語


📚 関連する用語辞典

📖 この用語を扱った記事

参考・引用元

  • Atlassian「Building a true Single Source of Truth (SSoT) for your team」
  • MuleSoft「What Is a Single Source of Truth (SSOT)?」
  • KPI Fire「Single Source of Truth (SSOT): Definition and Concepts」