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用語辞典

人時生産性とは

定義

人時生産性(にんじせいさんせい)とは、従業員1人が1時間の労働でどれだけの粗利益を生み出したかを示す指標です。売上ではなく粗利益を基準とする点に特徴があります。飲食店をはじめとする労働集約型の業種で、人件費の効率を測る代表的な経営指標として用いられます。

詳細解説

人時生産性は「人時(にんじ)」、つまり労働時間1時間あたりの成果を測る考え方に基づきます。正社員とアルバイトを区別せず、全従業員の労働時間を合算して用いるため、雇用形態が異なる店舗でも生産性を同じ基準で比較できます。

分子に粗利益(売上高から売上原価を差し引いた額)を用いるため、単に売上が大きい店舗ではなく、原価を抑えながら効率よく利益を生み出している店舗が高く評価されます。人時生産性が高いほど、限られた労働時間で多くの利益を確保できていることを意味します。

業界での使われ方

飲食店では、シフト計画や人員配置を見直す際の判断材料として人時生産性が参照されます。時間帯ごとに算出することで、人手が過剰な時間帯や不足している時間帯を把握しやすくなります。

中小企業庁が公表する「中小小売業・サービス業の生産性分析」では、中小の飲食店における人時生産性の平均は1,900円程度とされています。

計算式・分類

人時生産性は次の式で求めます。

人時生産性 = 粗利益額(売上高 − 売上原価)÷ 総労働時間

例として、1日の売上高が200,000円、食材原価が60,000円、総労働時間が40時間の場合、粗利益は140,000円となり、人時生産性は140,000円 ÷ 40時間 = 3,500円/時となります。

業態別の差異

業態によって目安となる水準は異なります。一般に、カフェ・ファストフードは2,500〜3,000円、居酒屋・カジュアルレストランは3,000〜4,000円、高級店・専門店は4,000〜5,000円以上が一つの目安とされます。客単価や原価率の構造が異なるため、業態をまたいだ単純比較には注意が必要です。

よくある誤解

人時売上高と混同されることがあります。人時売上高は「売上高 ÷ 総労働時間」で算出し、原価を差し引かない点が異なります。人時生産性は粗利益を基準とするため、利益への貢献度をより正確に反映します。また、人時生産性は高ければ高いほど良いとは限らず、過度に高い場合は人員不足によりサービス品質が低下している可能性があります。

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参考・引用元

  • 中小企業庁「中小小売業・サービス業の生産性分析」
  • 飲食店ドットコム ジャーナル
  • Chef-Link(飲食店経営メディア)