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用語辞典

原価率とは

定義

原価率とは、売上高に占める原価(食材費)の割合を示す指標です。飲食店では「売上原価 ÷ 売上高 × 100」で算出され、単位は百分率(%)で表されます。提供する料理や飲料に対して、その材料がどれだけのコストを占めているかを把握するための基本的な経営指標です。

詳細解説

飲食店における「原価」は、一般に料理や飲料の食材費(フードコスト)を指します。製造業のように人件費や製造間接費を含めて原価を計算する考え方とは異なり、飲食業の実務では食材費に限定して原価率を捉えることが多くなっています。

原価率は、メニュー価格の設定や利益管理の出発点となる指標です。仕入価格の変動や提供量の調整、廃棄ロスの発生によって日々変動するため、多くの店舗が月次や日次で数値を追跡しています。近年は食材価格の上昇を背景に、従来の目安だけでは利益を確保しにくいとの指摘もあり、価格改定や仕入先の見直しと併せて管理されています。

業界での使われ方

飲食業では「原価率30%」が一つの目安として広く語られています。これは、売上を原価率30%・人件費率30%・家賃10%・水道光熱費8%・その他経費12%・利益10%という配分で考える、いわゆるFLコストの考え方を前提とした数値です。

ただし、これはあくまで一般的なモデルです。日本政策金融公庫の2023年度『小企業の経営指標調査』では、一般飲食店の原価率は36.9%とされており、実態は業態や規模によって幅があります。原価率は単独ではなく、人件費率と合わせたFL比率として管理されることが一般的です。

計算式・分類

基本的な計算式は次のとおりです。

  • 原価率(%)= 売上原価 ÷ 売上高 × 100

「売上原価」は、期首在庫+当期仕入-期末在庫で求められるのが正確な方法です。単純に当月の仕入額を用いると、在庫の増減によって数値がぶれる点に注意が必要です。

業態別の差異

原価率は業態によって大きく異なります。一般にドリンク中心のカフェや居酒屋は原価率が低く抑えやすい一方、食材にこだわるレストランや寿司・焼肉などは高くなる傾向があるとされます。チェーン展開するラーメン店などでは、仕入の規模により20%前後まで下がる例も挙げられます。自店の業態・立地・客単価に応じて適正値を判断することが重要です。

よくある誤解

原価率は低いほどよいと考えられがちですが、必ずしもそうとは限りません。原価率を下げすぎると食材の質や量に影響し、顧客満足度の低下を招く可能性があります。重要なのは原価率の数値そのものではなく、原価率・人件費率・売上のバランスで利益を確保することです。また、原価率は売上構成によって変動するため、目玉商品の原価率が高くても他商品で全体を調整する設計も行われます。

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参考・引用元

  • 中小企業庁(経営指標関連資料)
  • 日本政策金融公庫『小企業の経営指標調査』2023年度
  • 飲食店ドットコム(業態別原価率の解説)
  • freee(飲食店の原価率に関する解説)