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食べログとホットペッパーは今でも有効か|費用対効果と使い分け
「毎月の掲載料を払い続けているけれど、本当に元が取れているのか分からない」。食べログやホットペッパーグルメをめぐり、こんな迷いを抱える店主は少なくありません。利用者数は今も大きい一方、GoogleやSNSへ店探しの入り口が移る「グルメサイト離れ」も進んでいます。本記事では、両サイトが今でも効く場面と見直すべき場面を中立に整理し、1件あたりの獲得コストを計算する式と、続けるか見直すかの判断フローまでまとめました。感覚ではなく数字で判断する材料にしてください。
グルメサイトの現在地を数字で押さえる
利用者数は今も大きい
グルメサイトの影響力が消えたわけではありません。月間利用者数は、食べログ約1,850万人、ホットペッパーグルメ約811万人、ぐるなび約736万人と報告されています(2022年時点)。予約や宴会の窓口として今も多くの人が使う規模です。
入り口はGoogle・SNSへ移り「離れ」も進む
一方で、店探しの主役は変わりつつあります。TableCheckの2022年調査では、飲食店検索で「Google」を使う人が86%で首位でした(出典:TableCheck、2022年)。2024年11月〜2025年1月の別調査でも、食べログ59.8%、Instagram52.5%、Google検索49.2%、Googleマップ48.2%、ホットペッパー11.6%の順で、Google系とSNSの存在感が増しています。背景には信頼性への不安もあり、別の調査では「グルメサイトを信頼できない」と答えた人が30.4%にのぼり、2年で約1.2倍に増えたと報告されています。店側にも、掲載料や手数料が成果に見合うかの見極めが、以前より強く求められています。
掲載料と送客手数料の仕組み
食べログ・ホットペッパーの費用構造
費用は「月額の掲載料」と「予約1件ごとの送客手数料」の二段構えが基本です。食べログの有料プランは、ベーシック月額27,500円、プレミアム5が55,000円、プレミアム10が110,000円(いずれも税込)。これにネット予約の従量課金がランチ110円、ディナー220円(税込・1人あたり)加わります(2026年時点)。
ホットペッパーは手数料が低めの傾向
ホットペッパーグルメはネット予約の手数料が、ランチ40円、ディナー150円(税抜・1人あたり)と低めです。料金は改定されるため、正確な金額は各社へ直接確認してください。注意したいのは、予約数が多いほど良いとは限らない点です。送客が増えても手数料がかさめば、手元に残る利益は薄くなります。客数ではなく利益で判断する姿勢が欠かせません。
1件あたりの獲得コストを計算する
計算式
次の式で「1件あたりいくらで客を獲得できたか」を出すと比較しやすくなります。
1件あたり獲得コスト = 月額掲載料 ÷ サイト経由の月間来店組数
※手数料も含めるなら「(掲載料+送客手数料)÷ 来店人数」この指標はCPA(顧客獲得単価)と呼ばれ、飲食店では1人あたり500〜1,500円が目安です。
計算例
月額掲載料が10万円、そのサイト経由で月150人が来店したとします。
100,000円 ÷ 150人 = 1件あたり 約666円客単価が4,000円なら666円の獲得コストは十分見合います。逆に来店が30人なら100,000円 ÷ 30人 = 約3,333円となり、客単価次第では赤字に近づきます。自店の数字を当てはめ、粗利と並べてみてください。
続けるか見直すか、判断フロー
テキスト版フローチャート
更新の前に、次の順で自問する手があります。
Q1. サイト経由の来店組数を毎月把握しているか?
→ いいえ:まず計測から。予約管理画面や来店時のヒアリングで数える
→ はい:Q2へ
Q2. 1件あたり獲得コストは客単価・粗利に見合っているか?
→ 見合っている:継続を検討(Q3へ)
→ 見合っていない:プランダウンか見直しを検討(Q4へ)
Q3. その予約は、Googleや自社予約では取れなかったものか?
→ 取れなかった:掲載の価値あり。継続
→ 代替できそう:上位プランを下げて様子を見る
Q4. Googleビジネスプロフィールや自社予約の整備は済んでいるか?
→ 済んでいない:無料施策をやり切ってから判断
→ 済んでいる:解約・最小プランへの移行を具体的に検討このフローの土台は、サイト経由の来店数を数えることです。数えていなければ、高いか安いかの判断ができません。
Google・自社予約との使い分け
無料の土台を先に固める
まず無料のGoogleビジネスプロフィールを先に充実させる手があります。営業時間や写真、メニュー、クチコミ返信を整えるだけで検索からの来店は伸びます。土台が整えば、グルメサイトに払うべき範囲も見えます。
役割分担で考える
どちらか一方に絞るより、役割を分けるのが現実的です。無料のGoogleで日常の露出を確保し、予約や宴会など得意分野だけグルメサイトに任せます。SNSは雰囲気を伝える窓口に使います。
業態別の向き・不向き
宴会主体の居酒屋・ダイニング
コースや飲み放題、宴会の幹事需要が中心の店では、予約サイトの送客が効きやすい傾向があります。ホットペッパーグルメやぐるなびの予約機能が、まとまった人数の獲得につながりやすい業態です。
高単価・会食・接待向けの店
客単価が高く、駅近で競合が多いエリアの店は、食べログの上位表示が来店につながりやすい場面があります。高めの獲得コストも客単価で吸収しやすいからです。
カフェ・個人店・SNS映え業態
客単価が低めの店や、写真で魅力が伝わるカフェ・個人店は、Google+Instagram中心のほうが費用対効果が合いやすい傾向です。固定費の掲載料が重ければ、無料施策へ軸足を移す手もあります。
断定を避けたい論点
評価アルゴリズムをめぐる係争など、グルメサイトの話題はたびたび報じられます。司法判断や運用方針、料金は時期で変わります。判断の際は最新情報を各社・各調査元で確かめてください。
まとめ
- グルメサイトの利用者数は今も大きい一方、店探しの入り口はGoogle・SNSへ移っています
- 続けるか見直すかは「1件あたり獲得コスト=掲載料÷来店数」で計算し、客単価・粗利と並べて判断する手があります
- 宴会主体の居酒屋は予約サイト、カフェ・個人店はGoogle+SNSと、業態で重心を変えるのが現実的です
明日から動ける一歩として、直近1か月の「サイト経由の来店組数」を予約画面や記録から数え、月額料金で割ってみてください。獲得コストが見えるだけで、更新の判断は明確になります。
📖 さらに深く知る(第3弾より)
参考資料
- TableCheck「グルメサイト離れ」に関する調査(2022年):https://www.tablecheck.com/ja/join/about-us/press/ota-survey-2022/
- 株式会社フードコネクション「【2026年最新】食べログ掲載の全知識|無料・有料プランの決定的な違い」:https://www.foodconnection.jp/tabelog-cost-comparison/
- アールリザーブ「グルメサイトの予約手数料と掲載料を徹底比較!飲食店が損しない選び方とは?」:https://r-reserve.com/column/gourmetsite-commission/
- マネーフォワード クラウド「グルメサイト離れが起きている?飲食店への影響や集客の戦略を解説」:https://biz.moneyforward.com/restaurant/basic/2214/
- shokubiz「CPA(顧客獲得単価)とは?|飲食店の広告費が高すぎるかどうかを判断する数字」:https://shokubiz.jp/cpa/