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法令

深夜営業の届出|深夜酒類提供飲食店の手順と注意

「深夜0時を越えても酒を出したいが、何か手続きが要るのか」。バーや居酒屋を夜遅くまで営むなら、一度は突き当たる疑問です。答えは「主として酒を出すなら、届出が必要」です。

この記事では、警視庁と風営法の一次情報をもとに、「深夜酒類提供飲食店営業」の届出が要る条件、許可との違い、接待禁止のルール、構造設備の基準までを整理します。

深夜に「主として酒」を出すなら届出

全ての夜間営業が対象になるわけではありません。まず対象条件を押さえます。

対象になる営業の条件

対象は、深夜(原則として午前0時から日の出まで)に、主として酒類を提供する飲食店です(出典:風営法、警視庁)。バー、スナック、ダイニングバー、酒を中心に出す居酒屋などが該当します。

風営法第33条の届出

酒類提供飲食店営業を深夜に営もうとする者は、営業所ごとに、所在地を管轄する公安委員会に届出書を提出しなければなりません(出典:風営法第33条)。実務では、所轄の警察署を経由して提出します。

「許可」ではなく「届出」

深夜酒類提供は、風俗営業の「許可」とは異なり、「届出」で済む点が特徴です。

営業開始の10日前まで

届出は、営業を開始する日の10日前までに提出する必要があります。許可のような審査・可否の判断は原則ありませんが、期限を逆算して余裕をもって動く必要があります。

必要書類(様式第47号・48号・図面)

主な書類は、営業開始届出書(別記様式第47号)、営業の方法を記載した書類(別記様式第48号)、営業所の図面などです(出典:警視庁)。様式は都道府県警のサイトから入手できます。

届出すれば何でもできるわけではない

届出は「深夜に酒を出せる」というだけで、何でも許されるわけではありません。

深夜酒類提供では接待禁止

深夜酒類提供飲食店営業では、風営法でいう「接待」を行うことはできません(出典:風営法)。スタッフが特定の客の隣に継続的に付いてもてなすと、届出の範囲を超えてしまいます。

接待をしたいなら別の道(だが矛盾)

接待をしたいなら風俗営業1号許可が必要ですが、風俗営業は原則として深夜の営業ができません。つまり「深夜に接待しながら酒を出す」ことは、原則としてできない仕組みになっています。接待の線引きは関連記事で詳しく扱います。

構造設備の基準

届出を出すには、店の構造も一定の基準を満たす必要があります。

客室面積・見通し・照度

客室の床面積は原則と9.5㎡以上(客室が1室のときは除く)、室内に見通しを妨げる設備を設けない、照度を一定以上に保つといった基準があります(出典:風営法・警視庁)。薄暗い個室や仕切りの多いレイアウトは、基準に触れることがあるため注意が要ります。

用途地域の制限

住居系の用途地域では、深夜酒類提供飲食店営業ができない場合があります。物件を探す段階で、その場所が深夜営業可能な地域かを確認しておくと、後で慌てずに済みます。

出していないとどうなるか

届出をせずに深夜の酒類提供を行うと、風営法違反となり、罰金などの対象になります(出典:風営法)。「ついでに深夜も酒を出すようになった」という運用の変化で、届出が未提出のままになるケースがあります。営業時間を延ばすときは、届出の要否を先に確認する手があります。

業態別の注意

バーやダイニングバーは、酒が主となりやすく届出が必要なケースが多いです。一方、深夜のラーメン店やファミレスのように、主食を中心に提供し酒は従である店は、「主として酒類」に当たらず対象外とされることが多いです。ただし実態で判断されるため、近い業態は所轄警察署に確認するのが確実です。

【実践】深夜営業届出チェックリスト

下の項目で自店の状況を確認してください。

午前0時以降に「主として酒類」を出す営業かを確認したか
営業開始の10日前までに届出る余裕をもっているか
様式第47号・48号と営業所の図面を用意したか
接待を行わない運用になっているか
客室面積・見通し・照度などの構造基準を満たすか
物件の用途地域が深夜営業可能かを確認したか

まとめ

  • 深夜(原則午前0時以降)に主として酒を出すなら、深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要です。
  • 「許可」ではなく「届出」で、営業開始の10日前までに様式第47号等を提出します。
  • 深夜酒類提供では接待ができず、客室面積や用途地域などの基準も確認が必要です。

明日から動ける一歩:自店の閉店時間と、提供の中心が酒か料理かを見返してください。「午前0時超え・酒が主」なら、一度所轄の警察署に届出の要否を確認する価値があります。


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参考資料