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在庫管理の基本(飲食店版)|棚卸し・発注点・回転率でムダを減らす
在庫を感覚で回していると、原価率は月ごとに乱高下します。月末に在庫が山のように残っていたり、逆に人気メニューが品切れたり。どちらも、在庫を数字で握れていないことから起きます。在庫管理というと難しく聞こえますが、飲食店で押さえるべきは棚卸し・発注点・在庫回転率の3つだけです。この記事では、この3つに絞って、原価率を安定させ、欠品と過剰在庫を防ぐ手順をまとめます。在庫管理を「ちゃんとした人」のものではなく、誰でも回せる仕組みに落とし込みます。
なぜ在庫管理が原価を左右するのか
期末在庫が原価率を決める
原価は「期首在庫 + 仕入 − 期末在庫」で求まります。つまり期末在庫を正しく数えなければ、原価率は正しく出ません。棚卸しをさぼると、その月の数字が乱れ、打つべき手を誤ります。
現金とロスの両方に効く
在庫は、使われるまでは「現金が姿を変えたもの」です。持ちすぎれば現金を寝かせ、使い切れずにロスになります。適正な在庫は、資金繰りとロス削減の両方に効く、地味ですが効果の広い取り組みです。
基本1:棚卸しをルーチン化する
数えるものを絞る
すべての食材を数える必要はありません。金額インパクトの大きい主要食材と、魚介・肉など高価な品を絞って数えれば、手間を抑えつつ原価率の精度は上がります。「すべて」を目指すと続かないため、続けられる範囲に絞るのがコツです。
同じ日・同じ手順で行う
棚卸しは月末の同じタイミングで、同じ順番・同じ単位で行います。人によって数え方が違うと、数字がぶれて比較できません。棚卸しシートを用意しておくと、誰がやっても同じ結果に近づきます。
基本2:発注点を決めておく
「ここまで減ったら発注」を品ごとに
発注点とは、在庫がこの量まで減ったら発注する、という基準です。主要食材ごとにこれを決めておくと、欠品も過剰仕入も防げます。「なくなりそうだからとりあえず多めに」という勘に頼らずに済みます。
リードタイムを考慮する
発注から入荷までの日数(リードタイム)を考慮して、発注点を少し余裕を持たせます。週末に入荷がない業者なら、その分を見込んで早めに発注します。リードタイムを知っておくだけで、急な品切れを防げます。
基本3:在庫回転率で偏りを見る
計算式と見方
在庫回転率は、在庫がどれだけのペースで使われているかを見る指標です。
在庫回転率 = 期間の売上原価 ÷ 平均在庫高回転率が低い食材は、使われずに長く眠っている可能性があります。偏りを見つけて、仕入量やメニューを見直す手がかりになります。
眠り在庫をあぶり出す
回転率の低い品を洗い出し、使い切るメニューを考えるか、仕入を減らします。眠り在庫は現金を寝かせ、ロスの予備軍です。定期的にあぶり出すだけで、棚が軽くなります。
【テンプレート】在庫管理表
食材名 / 単位 / 発注点 / 現在在庫 / リードタイム / 棚卸し数量
______ / __ / ____ / ____ / ___日 / ____
【運用】
・現在在庫 ≦ 発注点 → 発注する
・月末に棚卸し数量を記入 → 期末在庫として原価計算に使う
・回転率の低い品に印をつけ、月1回見直す主要食材だけでもこの表を埋めれば、発注の判断と原価計算が一本の線でつながります。
まとめ
- 飲食店の在庫管理は、棚卸し・発注点・在庫回転率の3つに絞れます。
- 期末在庫を正しく数えることが、原価率を安定させる土台です。
- 発注点を決め、眠り在庫をあぶり出せば、現金とロスの両方に効きます。
明日から動ける一歩:まずは金額の大きい主要食挅5品について、発注点を決めてみてください。「ここまで減ったら発注」が明確になるだけで、仕入のぶれが小さくなります。
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参考資料
- カゴメ株式会社「飲食店の原価率の目安はどれくらい?」 https://www.kagome.co.jp/foodservice/column/05/